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成せばなる  成さねばならぬ 何事も  成らぬは人の 成さぬ成けり

上田秀人『峠道 鷹の見た風景』 (徳間時代小説文庫)

 

 つぶれかけの米沢藩を建て直した上杉鷹山(治憲)の苦労した生涯を描いた時代小説です。


 トップの孤独や苦悩は、現代の企業経営者にも通じるものがあるように思えます。


「成せばなる 成さねばならぬ 何事も 成らぬは人の 成さぬ成けり」
の言葉が有名な鷹山ですが、
本作で触れられている言葉(伝国の辞)も重要だと思います。

 

 伝国の辞を、現代語訳してみました。


国家は先祖より子孫へ伝えるものであって、為政者が私すべきものではない。
人民は国家に属するものであって、為政者が私すべきものではない。
国家・人民のために為政者が存在するであって、為政者のために国家・人民が存在するのではない。

 

 今の日本こそまさにこの言葉が必要で、

この思いのある為政者(政治家)に政権を担ってもらいたいです。