岡口基一『裁判官は劣化しているのか』
本の帯にはサブタイトルのように
「白ブリーフ判事の憂鬱」
とあります。
書籍の本体に載せるには出版社(羽鳥書店)が躊躇したのでしょうか。
表紙の岡口裁判官と思われる男性のイラストは、
首回りからはポロシャツを着ている風なのに、
下半身は白ブリーフをはいて上半身は裸のようにも見えるので、
ポロシャツの裾をブリーフの中に入れているのか気になるところです(笑)
本書の問題意識としては、あとがきにあるように、
裁判官の選任・育成についての国民的議論のための裁判所内部からの情報発信
ということでしょう。
裁判官の劣化としての問題は、若手裁判官のことが主眼にも見えますけど、
最高裁判所の裁判官・調査官の能力低下についての相当の危機感を感じます。
本書の4章からなる内容のうち、第2章は民事訴訟のテクニカルな話なので、
法学部生や法律に関連する専門家の方以外は、第2章で挫折するよりも
飛ばして先に第3章に読み進んだ方が分かりやすいと思います。